カエルン師匠のグラレコ道場

― 用語集 ―
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番頭さん[平林]

お店や商家で、お金の計算や商品の管理をする大事な役割を担っていました。ちょっとしたお店のマネージャーみたいな存在ですね。もしお店が船で商品を運ぶことがあれば、番頭さんがその計画も立てることもあったんだ。

丁稚[平林]

修行中の働き手で、掃除や運び物など、お店のちょっとした手伝いをするのが主な仕事の番頭さんの部下だよ。学びながら働いて、いつかは番頭さんや商人(あきんど)になるためのステップアップを目指していたんだ。

風呂を沸かす[平林]

浴槽(よくそう)の水を熱してお湯を作ること。落語の時代は水道がなかったから、井戸から何杯も水を汲みあげては手作業で風呂場の浴槽まで運んだんだ。そしてガスや電気もなかったので、薪(まき)の木を燃やしてお湯を温めたんだよ。

風呂をうめる[平林]

浴槽(よくそう)のお湯が熱すぎるとき、風呂に入れるように水を足して冷ますこと。この水も手作業で一杯一杯運んでいたので、大変だったんだ。だから風呂を沸かしすぎて水でうめなくても入れるようにすることが大事なんだ。

風呂の番[平林]

浴槽のお湯の温度が熱くなりすぎないように管理したり、掃除したりすること。昔は家ごとに風呂がなくて、普通の人は風呂屋に行っていたんだ。でも大きなお店だと、たくさんの人たちが住み込みで働いていたので、店に自分の風呂を持っており、丁稚さんが風呂の番をしていたんだよ。

平河町(ひらかわちょう)[平林]

「平河町」は東京都に実際に存在する地名だけど、落語(らくご)の話の中に名前が出てくると、それが実際の平河町と同じとは限らない。場所の名前は、話(はなし)に現実感を持たせて面白くする材料として使われているんだ。 落語の平河町は、都会的な場所や上流階級(じょうりゅうかいきゅう)が住む場所というイメージで描かれることが多いんだって。

寄り合いに出る[初天神]

「寄り合いに出る」というのは、集まりに参加するという意味だよ。寄り合いは、近所や同じ仕事をしている人たちが集まって、いろんな話をしたり、悩みを相談したり、時には遊んだりする場所だったんだ。 初天神では、寄り合いに出るから羽織を出すよう頼む会話から始まるけど、これは、新しく作った羽織を寄り合いの人たちに自慢しに行きたかったんだね。

手紙をポストに入れる[平林]

落語の舞台は江戸時代が多いけど、時代設定があいまいなところもある。それは、落語が元々は口頭で伝えられる「話の芸術」であって、時代や場所の正確な情報より「面白さ」を重要と考えているからなんだ。 だから、話の中で「手紙をポストに入れる」「よっこいしょういち(横井庄一)」というように、江戸時代には存在しなかったものや人名、出来事が登場することもあるんだ。話が面白くなるなら、筋は変えないけど、お客が喜ぶ話題をネタに取り入れる、というのが落語の良いところなんだ。